この燃料電池車は、2015年を目処に販売を予定しているもので、電気自動車に替わる次世代乗用車の本命として考えているようです。
電気自動車は、航続距離の問題や、充電施設の充実が叫ばれており、思うように進んでいないのが現状のようです。
ハイブリッドカー(HV)はガソリンスタンドで給油すれば走る。走りながら蓄電するので電池切れの心配がありません。
電気自動車(EV)はまず充電しないと走ることができません。さらに世界で最も売れている日産リーフの場合、フル充電で走れる距離は228qとなっています。
充電できるスタンドはまだ全国的には場所が限られ、遠距離ドライブには敬遠されているのが現状です。
また、家庭用電源でも充電が出来ますが、フル充電には8時間程かかります。急いで充電をしたい場合は、急速充電が出来ますが、30分ほどですむ急速充電器は、まだ全国に約1,900台程で、その拡充には時間がかかるようです。
それに比べ、燃料電池車は走行距離に優れており、今回トヨタ自動車の試作車は650qまで航続距離を伸ばす実績を示し、ガソリン車と変わらない距離を走ることが出来ます。
燃料電池車は水素を燃料として使うため、排出されるのは水だけで、電気自動車と同様、環境を汚さないという大きなメリットがあります。
以下朝日新聞からの記事です。
トヨタ自動車は、2015年をめどに日米欧で販売を予定している燃料電池車(FCV)の試作車を公開した。各社の開発競争が激しくなるなか、ライバルに先駆けて披露することで技術力をアピール。2020年以降の普及期には、300万〜500万円程度の価格で年間数万台の販売を目指す。
トヨタは2002年から多目的スポーツ車(SUV)型のFCVを行政機関などにリース販売し、試験を重ねてきた。試作車はセダン型で、電気をつくる基幹部品を小型化した。今月上旬には愛知県豊田市から東京まで水素の補給なしで試験走行し、航続距離を約650キロ程度まで向上させた。
価格は、水素をためるタンクを4本から2本に減らすなどして1千万円を切るめどがついた。500万円程度で発売できるよう、さらにコスト削減を進める。(井上亮)
【2013年10月12日(土)】
燃料電池車は、その優れた性能から期待が高まっていますが、市販する際の価格がネックとなっていました。それが500万程度での販売となると、かなりの需要が予想されます。
そうなると、量産されさらに価格も下げられる可能性があり、電気自動車に替わる本命として脚光を浴びそうですね。